紳助の計算違い

一ヶ月くらい前、ロンブーが司会をしていたバラエティ番組に島田紳助が出ていて、「芸能界でトップを極めたオレ」的な話を延々としていたのを見た。
漫才ブームの時でも決してトップではなかったけど、そこそこ売れてた。頭一つ飛び抜けて人気が出ると、その後の凋落が痛い。オレは常にそこそこのポジションで、目立たない程度に「そこにいる」という状態を長く続けてきて、いつの間にかレギュラー8本になり、数字のとれる司会者になったんや。すぐ下の後輩に目立ったヤツがいなかったのもよかった。まあ、ラッキーやったな――。


そして、紳助は、ロンブー淳に対してこんな質問をした。
「あのな、ここに弾が5発入っている拳銃があるねん。この5発の弾は誰を撃っても罪に問われることはないんや。おまえなら、誰と誰を撃つ?」*1
ロンブー淳
「まず、紳助さんを撃ちます(笑)。それからさんまさん、ナイナイさん......。紳助さんは、誰を撃ちつんですか? もう、向かうところ敵なしでしょう?」
と返すと、紳助はすかさず
「オレ? オレはさんまに5発使う」
と答えたのだ。いやあ、この切り返しは見事だったなあ、淳より一枚も二枚も上手だ。さすが。と感心したものだった。


紳助はそのあと、
「オレな、今は来る仕事来る仕事断らないことにしてるんや。どんな仕事でもバンバン受けて、そして、早く飽きられたいんや。早いとこ飽きられて、忘れられて、沖縄で隠居したいんや。自分から引退する勇気はないからな(笑)」
てなことも言ってた。これぞ、頂点を極めた者のヨユーの発言。若手芸人の中ではもっとも紳助に近いポジションにいるロンブー淳は、そんな彼を羨望とあこがれの入り交じった目で見つめていたのが印象的だった。


いやいや、人間わからないもんですな。早く飽きられたい、忘れられたいと豪語していたのはついこないだなのに、いまや「容疑者」、芸能生命の危機ですよ。そういえば、彼はこれまで目立ったスキャンダルもなかったような気がする。ここからはい上がって挽回して、そしてモトのポジションをキープし続けることができて初めて真の大御所になれるのかもしれない。もっとも、2,3ヶ月もすれば、お望み通り、みんな「飽きて」「忘れて」くれると思うけどね。沖縄への隠居の予定が早くなるかもしれない。ロンブー淳が狙ってるよ。


それにしても、あの「涙の謝罪会見」、脇を固めた吉本興業の社員たちの動揺っぷりがすごかったなあ。会社人間の悲哀をつくづく見せつけられたよ。被害者の女性、がんばれ。こんなおっちゃんらに負けるな〜!

*1:すみません、大阪弁、いい加減です