客観的親バカ

怒りの回鍋肉

連休最終日は、id:sarutoraさんと横浜美術館でやっているデュシャン展を観にいく約束をしていたので、7時起きであたふた準備をして、義父をショートステイにあずけ、最寄り駅まで車を走らせ、電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、2時間半。横浜駅のホームを歩いていたらケータイが鳴って、sarutoraさん、風邪でダウンでドタキャンだって言うじゃない〜〜。


ガ━━(゜Д゜;)━━━ン


sarutoraさん、義理チョコを押しつけてホワイトデーの5倍返しを狙っていた私の不埒なもくろみをいち早く察知して回避したのかもしれん。いやあ、ショックでかかったっす......。


渋谷で仕事をしていたオットと連絡を取り合い、急遽予定を変更。オットとは別行動で休日を過ごすことにした。中華街で買い物して、川崎に住んでいる友人を訪ねて、一歳になったばかりの赤ちゃんの顔を見に行くことにした。


何はなくともまずは腹ごしらえ。せっかく中華街来たんだから、本場の味の回鍋肉でも食べようかしら、とテキトーに目についた店に入って、
「回鍋肉定食、お願いします」
と頼んだ。
「今日ハ日曜日タカラ、ランチナイネ。単品ナラアルネ」
と言われたので、
「じゃあ、単品で。ライスつけてね」
とオーダーして、待つこと20分。回鍋肉って作るのにこんなに時間がかかるもんなの? 特に混んでるわけでもないのに......と、いい加減イライラしてきた頃に出てきた回鍋肉、


肉がじぇんじぇん入ってませんでしたから!! 残念!!!!


回鍋肉っつったら甜麺醤がたっぷりまぶされたシャキシャキキャベツと豚バラ肉の絶妙のハーモニーじゃないかよう。なんだよ、これ、豚バラじゃなくて豚コマだし、3,4片しか入っていないし、しかも、キャベツはしなしなに水分出まくっているし、味の素で舌がビリビリするし。はっきり言って私が作った方が美味しいよ......


中華街之回鍋肉、肉片僅少、野菜水分過多、極不味且不当高額、我非常落胆、白髪三千丈、怒髪天


よく考えもせずテキトーな店に入った私も悪かったけど、中華街でこんなヘタレ回鍋肉食べさせられるとは夢にも思わなんだ。しかも、回鍋肉とライスで1400円も取られましたから!! 


食い物の恨みは怖いぞ〜。中国四千年の歴史よりさらに長く五千年、一万年も恨んでやるう。

客観的親バカ

で、憤然と中華街を後にして、川崎の友人宅へ。こないだ会ったときは、まだ首も据わってなくて、ミルクの後は背中をぽんぽん叩いてゲップをさせてやっていた乳児だった子どもが、もう立って歩いて走り回っていた。笑ったり怒ったり感情表現も豊富。歯も生えていた。いーやー、子どもって大きくなるのが早いのね。びっくりしてしまった。


いいなあ、この時期のこどもは。進歩が目に見えるもんね。そこにいるだけで、周囲のオトナに生きる希望を与える。それにくらべて私なんか、日一日と退化の一途、心も体もちーっとも進化していない。けれど、天真爛漫なこどもの健やかな成長を目の当たりにして、このままじゃイカンと思いましたよ。せめてこれからは気持ちだけでも前向きに、向上心を持って生きようと改心した。これがほんとの退化の改心――って、このシャレが言いたかっただけです、スミマセン。


友人が自分の子どもをうっとりと眺めながら
「ねえ、とこり、客観的に言って、うちの子、かなりかわいい方だと思わない?」
と私に同意を求めてきた。
「私は、周囲が見えなくなるほどの親バカじゃないつもり。この子よりかわいい子は、たくさんいることくらいわかっているけど、親のひいき目を抜きにしても、うちの子、かなりイイ線行ってると思うのよね。とこりの客観的な目から見てどうよ? うちの子、かなりかわいくない?」


んな聞き方されて
「客観的に言うとそうでもないわ」なんて、言えるわけないじゃない!
「う、うん。客観的に見て、かなりかわいいよ」
と同意したけど、「客観的」って、こういう場面で使う言葉じゃないと思ふ......


でも、お世辞抜きですごくかわいいベイビーでした、色が白くて目がぱっちりして、びろうどみたいなまつげがびっしり生えていて。かなりイイ線行ってると思う。「客観的」じゃないかもしれないけど。