たまには暗くなってみる

ろうそくの下のティータイム

今日から100万人のキャンドルナイトというイベントが始まるらしいので、我が家も細々と参加。
夕食後、テレビと電気を消して、もらいもののキャンドルスタンドに、お仏壇のろうそく(笑)をたてて、ダイニングテーブルに置く。さすがにろうそく一本の明かりでは暗すぎるので、和室のお仏壇の燭台にも火を灯した。仏壇にろうそくがともっていると、なんだかお通夜みたいになっちゃったけど、そこはご愛敬。


ほんとは、一切の電化製品を使わずに、ろうそくの明かりだけで静かにゆったり過ごしましょう、というのが趣旨なんだろうけど、やっぱり音楽がないとね〜、お経が聞こえてきそうだもんね〜と、ショパンノクターンを小さなボリュームで流した。


紅茶を丁寧に淹れて、昼間焼いたクッキーを並べて(私はダイエット中なので紅茶のみ)、オットと私、ダイニングテーブルに向かい合って、ゆっくり、のんびりと夜のティータイム。


部屋の中が暗いと、小さな物音にも敏感になる。明るいうちだと聞き流してしまうようなささやかな音量で流しているCDも、ずいぶんクリアーに響く。お湯をポットにそそぐトポトポ......という音や、オットと私の話す声、冷蔵庫のサーモスタットが切り替わる音も、しっかりくっきり聞こえて、壁や天井に反響するかのようだった。


オレンジ色のろうそくの炎の周辺だけがかすかに浮き上がって見えて、あとは暗い闇の中に沈んでいる部屋。今日かかってきた電話の話とか、オットの仕事の話とか、普段と同じ他愛ない会話をしているはずなのに、互いが話すひとことひとことが、なんだか、やけにしんみり心に響く。いつもより丁寧にオットの話を聞いて、いつもより言葉を選んで話しをした。


ほんの1時間ちょっとの間だったけど、電気を消してろうそくの明かりだけで過ごすというのは、思いの外、いろんな効用があるみたい。なんと言ってもロマンティックだし(たとえお仏壇のろうそくでもね(笑))、些少なりともエコだし、気持ちがゆったりするし、とても親密な気分になる。


そうはいっても、この日記を書き上げてアップしなきゃいけないし、メールボックス2ちゃんねるもチェックしなきゃいけないしで、ロマンティックなキャンドルナイトは1時間ちょっとで切りあげちゃったんだけどさ。


よし、明日は、もっとステキなキャンドルを買ってこよう。一ヶ月に及ぶ私のダイエットも明日でひとまず終了だし、明日のキャンドルナイトのお供は紅茶じゃなくてお酒にしよう。肩を出した黒いイブニングドレスとか着てみよう。お化粧とかもしてみよう。鞭とか三角木馬とかも用意しよう(それは違う)。