不在の存在感

いまさらだけど紅白の出場者の話題。
SMAPが「この一年は目立った音楽活動がなかったから」という理由で欠場するらしい。するってえと、十年一日のごとく「天城越え」や「風雪流れ旅」や「精霊流し」を歌っているあの人やあの人の立場は? 紅白が「その年活躍した歌手のための祭典」だったのは今は昔の話。ここ数年は「とりあえず人気のある人とNHKに貢献してくれた人」のための長大なバラエティ番組である。去年はトリまでつとめておいて、いまさら「音楽活動」云々で欠場されても関係者も視聴者もハア?ってなもんでしょう。


これはあれだね、欠場することによって、「どうよ? オレらがいない紅白は? オレらがいないと困るだろ?」と、あらためて自分の存在感の大きさを見せつけるひねたPRにしか思えない。なーに大物ぶってるんだよ、と鼻白むことしきりである。香取慎吾大河ドラマにも出ているのにね。サービス精神がないなあ。


それから、「正月は家族と過ごしたい」との理由で出演を拒んでいるというヨン様! あんた、NHKのおかげでどれほど日本で稼いだんだよ。「ファンを待たせるのが忍びない」といって、ホテルの正面玄関から登場してやる思いやりがあるんなら、衛星中継でもなんでもちらっと出演してあんたにさんざん貢いでくれる韓流マダムに恩返ししてやればいいのに。


でも、関係各位もいろいろ計算しているだろうから、これはギリギリまで出場をじらしておいて、土壇場で「緊急ゲスト出演!!」と称して出てきて、よりいっそう話題になろうという事務所サイドの作戦なのかもしれないな。ううむ、したたかだな。

......日曜の朝っぱらからなにを真剣に考え込んでいるんだ、私。