大原麗子を知っていますか?

おーはら、れいこです

この日の日記で「森進一の前妻は大原麗子」と書いたら、「そ、そうだったんですか?!」 というような反応がいくつか来た。森進一と大原麗子が元夫婦だったことを知らない人がこんなにいるとは、私の方が驚きである。そんなの、かけ算九九レベルの常識だと思っていた。日本人の知識レベルはここまで落ちていたのか。まことに嘆かわしいことである。このまま行くと、宇多田ヒカルのママ(藤圭子@夢は夜ひらく)の前のダンナが前川清だということも、萩原健一の前妻がいしだあゆみだったということも、倍賞美津子アントニオ猪木が元夫婦だったということも、水沢アキ国広富之が婚約して婚約破棄した仲だということも知らない日本人がどんどん増えて来るのかと思うと暗澹たる気分である。やはりゆとり教育の失敗か。


離婚の時に麗子が吐いた「彼も男で私も男だった。家の中に男が2人いたんです」というあのセリフは、秋吉久美子「子どもは卵で産みたい」と並んでこれから何世紀にもわたって語り継がれるであろう名言である。私は森・大原が離婚した当時、まだ小学生だったが、あのセリフは強烈に印象に残っていて、いつか使おうと思っていた(いつだよ)。さすが大女優である。普通の人じゃなかなかこんなこと言えませんわよ。


ちなみに、ワタクシの芸能ネタの師匠・id:kuri2さんからの情報によると、森進一と大原麗子が離婚した背景には「森進一がタンス預金をするのが大原麗子は気にくわなかった」というのがあるらしいです。そういえば、昔ビートたけしオールナイトニッポンでも「森進一はケチで有名だからなあ」と言っていた。今回の離婚騒動でも「慰謝料は払わない」とゴネているとかいないとか。そうか、やはりそうだったのか。


で、このほどの森・森夫妻がらみで久しぶりに当時の大原麗子の離婚会見映像を見たわけですが、いやあ、あの頃の麗子タンはほんとうにキレイですな。まさに輝くばかり。全盛期、着物姿の麗子タンが、少しハスキーな声で「少し、愛して、ながーく、愛して」と甘くささやくウイスキーのCMは、多くの男性をメロメロにしまくった。確か、明石家さんまもこのCMの麗子タンフリークで、よく真似をしてたな、似てなかったけど。


このCMの影響もあってか、当時の麗子タンは「お嫁さんにしたい女優」系のランキングでは常にトップクラスに位置していたんだよ。手元に資料がないので確かなことは言えないが、麗子タン同様、「お嫁さんにしたい女優」でいつも上位にいたのが 仁科明子市毛良枝竹下景子松坂慶子壇ふみ大竹しのぶも入っていたかな。新しいところでは東ちづるとか水野真紀とか。あくまで私の記憶の範囲内だけど。


しかし、こうやって並べてみると、かつて世の殿方が「お嫁さんにしたい」と妄想していた女優さんって、

  • 和服が似合う
  • 言動が控えめ
  • どことなく所帯じみている
  • ナチュラル系のメイク
  • 田舎臭い


などの共通点がある。要するに「かわいくて貞淑」が最重要事項だったんだなあ。あまり口答えせず、でも時にはかわいくすねたりして、家では和服で、おいしい料理を作って待っている、というようなコンサバ嗜好がかいま見えます。逆に言えば、和服が似合って所帯じみた(ビンボ臭いともいう)役柄ばかりやっていれば、殿方のウケはよかったわけで、実にわかりやすい。


「お嫁さんにしたい」のなら、間違っても木の実ナナ加賀まりこじゃだめだったんである......ちょっと例えが古すぎるか。いまだったら江角マキコ小雪とか柴崎コウあたりも人気はあるけど「お嫁さんにしたい女優」ではないだろうなあ。男を圧倒するオーラがあるもん。黒木瞳も「お嫁さんにしたい女優」系だけど、あの人は完璧すぎて気後れしそう。岡江久美子ならアリか。おっと、また古くなっちまった。


しかし、「お嫁さんにしたい女優」たちが実際に「ステキなお嫁さん」になったかと言えば必ずしもそうではなく、仁科明子松方弘樹と駆け落ち同然に結婚したあげく離婚したし、市毛良枝も確かバツイチ(最近は登山に目覚めたらしい)、松坂慶子はミュージシャンの夫と結婚するときに大もめにもめて今でも危機説が絶えないし、壇ふみに至ってはすっかり「お局様キャラ」である。大竹しのぶは元祖「魔性の女」でもあるし、東ちづるはあの加納典明やその他多くの男性と派手に浮き名を流していた。イメージを裏切らず良妻賢母してるのは竹下景子くらいか。殿方が理想とする「かわいくて貞淑な妻」像とはかなりギャップがある。そりゃそうだよな。女優だもん。


で、話がどんどんずれてしまったけど、大原麗子。かつての「お嫁さんにしたい」人気女優も、最近はすっかり見かけなくなってしまった。3年くらい前にNHKのドラマかなんかで見たときは、ごく普通の奥さんの役だったのに、家の中でも外でもずーっと濃いサングラスをかけていて、ものすごく不自然だった。また、ちょっと前になにかのトーク番組で見かけたときには、ありえないくらいのソフトフォーカスがかかっていて、一瞬テレビが壊れたのかと思った。隠そうとすればするほど、ごまかそうとすればするほど、その容貌の衰えがかえって目についてしまい、なんとも寂しい思いがする。


女優でも男優でも「保ちのいい顔」というのがあって、しわも白髪もスタイルの衰えも、それをひとつの味としてうまく転化できるタイプのルックスの人と、「うわ、老けたね」とマイナス方面に大きくぶれてしまうタイプの人がいる。前者は吉永小百合とか高倉健、「保ちが悪い」のは小林旭田原俊彦、それから浅丘ルリ子大原麗子である。外国だとオードリー・ヘップパーンも保ちが悪い顔だった。若い頃の美しさが鮮烈だっただけに、年取ったときのマイナス面ばかりが目についちゃうんだよね。ちなみに私の観察によると、浜崎あゆみも「保ちが悪い顔」に入りますね。浅丘ルリ子と同じ系統。


しかし、大原麗子も今年で59歳。来年は還暦である。ソフトフォーカスや濃いサングラスでごまかしたりせず、そろそろおばあちゃんキャラとしてリセットかけて新たな活躍の場を開拓してもいいのではないだろうか。私は、麗子タンはそのちょっと外し気味の言動も含めてけっこう好きだっただけに、残念である。


で、大原麗子がらみでwebをさまよっていたらこんな立派なファンページを発見。あの名作CM「少し愛して、ながーく愛して」のフォトギャラリーもあります。まだまだ根強いファンがいるのね。がんがれ、麗子タン!


ちょ、ちょっと待ってください! 麗子タンのプロフィールを詳しく見ていたら、なんと森進一の前に渡瀬恒彦とも結婚していた過去が!! うそおん!! それは全然知らなかった.....。私ともあろうものが一生の不覚......_| ̄|○


ちなみに渡瀬恒彦と渡哲也は兄弟ですよ。知ってましたか、みなさん?