国産がたくさん


イスタンブールのホテルにて。朝起きてテレビをつけると、朝の礼拝にあわせてえらいお坊さんがコーランを読み上げる中継番組を延々放送していた。


イスタンブールで印象に残ったことをいくつか。

  • 交通機能がむちゃくちゃカオス

イスタンブールの中心地から郊外に出るのに、市内バスを使ったのだけど、んもう、私は乗っている間中、アラーの神に祈ったね。信号はまったく機能していないし、歩道と車道の区別はあいまいだし、歩行者は車をちっとも怖がっていないし、車は歩行者にちっとも留意しない。ほぼ満席の客を乗せているのに、バスの運転手の運転はデンジャラスこの上なし。真夜中の東名高速をぶっ飛ばすトラックでも、もうちっとマイルドな運転するよ? ひっきりなしにクラクションならすし、発進は常に急アクセル、停車は常に急ブレーキ。よくも致命的な交通事故がおきないもんだよ......と感心していたら、反対車線に大破して横倒しになったバスが。ディズニーランドでスペースマウンテンとか乗って喜ぶヒマがあったら、とりあえずトルコのバスに乗りましょう。絶叫マシン好きならきっと気に入るはず。
私は、韓国のバスでも台湾のバスでもかなり怖い思いをしたけど、今回のトルコの比ではなかった。生きて帰れたことを神に感謝します。アッラーマクバル!

  • トルコは国産好き?

国内生産力が高いのか、愛国心が強いのか、国産商品が頑張っていた。スーパーマーケットのスナック菓子や缶詰などはほとんど国産だったし、ホテルについていたテレビ・冷蔵庫はBEKOという聞き慣れないメーカーのもので、日本で言えば松下クラスの超メジャー家電メーカーのものだとか。走っている車は日本車や欧州車に混じって国産車もかなりの割合で走っていた。ただ、家電のBEKOに関して言えば、品質はイマイチ? 何しろ、チャンネルを切り替えるたびに音量がマックス状態になってしまい、しかもミュート機能がついていない。ザッピングするたびにばかでかい音が出るので、ビクビクしながらリモコン操作していた。
そして、こんな国産商品も。

  • 街中アタチュルク

ケマル・アタチュルク。「トルコ建国の父」と呼ばれる初代大統領。非常に国民に尊敬されているらしく、街中至るところに彼の銅像肖像画がある。レストランにアタチュルク、チャイハネにアタチュルク、絨毯屋にアタチュルク、散髪屋にアタチュルク、公衆浴場にアタチュルク。ちょっとした公園の中心部にはアタチュルクの銅像。そして、おどろくなかれ、トルコの紙幣は全部アタチュルクの肖像画なのだ。他にいないのかよ。特にひどい恐怖政治をひいたとかとかいう話はきかないけど、ここまでアタチュルクだらけだと、思わず某学会の会長様とか、隣国の某将軍様を連想してしまったよ。イスラム教は偶像崇拝は禁忌のはずだけど、アタチュルクはいいのか。まあ、それだけ立派な政治家だったんだろうな。よく知らないけど。

  • 男が多い!

初めてイスタンブールの街を見たとき、「ずいぶん黒っぽい街だなあ」と思った。街が全体的に古くて埃っぽいというせいもあるだろうけど、一番の要因は街を歩く人々の中に女性が少ないことがあると思う。イスラム教では、女性が職業につくことや1人で外出することをタブー視するという。トルコは他のイスラム諸国にくらべると、随分イスラム度は緩やからしいけど、それでも、バザールで働いている人も、露天やレストランで働いている人もほぼ男性。車を運転している人も圧倒的に男性。モスクで礼拝しているのも男性。夜の街を楽しげに歩いているのも男性が多い。またこの男性達、やたら仲がよく、腕を組んで歩いてたりする。新市街の中心地あたりになると、はやりのファッションに身を包んで颯爽と歩く若い女性の姿も多く見かけたけど、私が今まで訪れた国の中では圧倒的に男が多い街だった。この本ISBN:4088646142 によると、トルコの既婚女性はあまり外出せず、もっぱらご近所・親戚同士で互いの家を行き来してお茶会するのが主な社交行事なのだとか。家の中で高カロリーなトルコ料理・トルコ菓子を作っては食べているんで、トルコ女性の多くは、中年以降は出不精になり、デブ症になってしまうんだって(笑)。


おまけの写真。

こどものチャンバラ好きは世界共通? しかし、剣と盾を持っているあたりがエキゾチックね。この男の子、すごくキレイな顔立ちしていた。きっとイケメンになるぞ。