昭和ゴシップとweb日記地獄耳トークと愛ルケ

佐賀からくりさんが出張のために上京していらしたので、お仕事終了後、つくばの我が家にお招きしておりました。車で10分の距離に住んでいるketketさんも交えて、深夜12時過ぎまでわあわあきゃあきゃあしゃべり倒すという高濃度オフです。


「今日は本田美奈子.の追悼番組があるから、妹に録画頼んでおかなければ」
とくりさん。
「あ、私もその番組予約録画してあるの。なんならいっしょに観ましょう」
と私。
「でも私、最近、ああいう番組観るとすぐに泣いちゃうからヤバイのよ〜。感情失禁って言われるくらい」
「あ、涙もろいことにかけては私も自信ありますよ。じゃあ、みんなで観て、いっしょに泣きましょう」
「いや、私は別に興味ないんですけど......(これはket氏)」
と9時きっかりにテレビを付けたのはいいのだけど、オープニングで小倉智明が出てきたとたん「デター!オヅラ!」
「ヅラと言えばアネハよね〜」
「こないだの証人喚問の時はいままでと違うタイプのヅラだたよね」
「良心に従って真実をおはなしすることを宣誓しますって言ってたけど、すでにその頭が真実じゃないですから」
「でもアネハさんって、一級建築士なのにどうしてあんなにぼろい家に住んでるの?」
「あれは、ヅラのせいよ。ヅラっていうのは、一人3つくらい買わされるし、メンテナンスにすごくお金がかかるんですって」
......等々、『涙の追悼番組』とはかけ離れた話題に脱線しまくり。


そのうちに
「そういえば、レコード大賞の審査委員長が殺されちゃったらしいわね」
「ああ、あれね〜。あんなことになっちゃって今年のレコ大っていったいどうなるんでしょうね」
「昔はともかく、いまやレコ大なんてなーんの権威もないもんね」
「あれは、マッチが『愚か者』でレコ大取ってからおかしくなりだしたのよ」
「あ、そうそう、あれは中森明菜が三年連続大賞受賞するはずだったんだけど、当時つきあっていたマッチに大賞を取らせるためにあえて賞レースから離脱したのよね」
「我が身を犠牲にしてまで尽くしていたのに捨てられちゃったんだもん、そりゃあ、自殺未遂も起こすわよね」
「でも、明菜みたいな思い詰めるタイプのオンナに、あんなにあからさまに献身されまくったら、そりゃあ重たいわよ〜、鬱陶しいわよ〜。マッチも気の毒よ」
「結局中森明菜ってあの自殺未遂のダメージから脱却することができないのよね」
「歌唱力は抜群だし、表現力もあるのにね」
「男運が悪くてスタッフに恵まれていないのね。気の毒〜」


......等々、ひとしきり「マッチ・明菜」という20年前のゴシップを昨日のことのように話した後、「レコード大賞なんて全然知らないですよお」と若者ぶるketさんのために、Googleで「歴代レコード大賞」のリストを検索し、第一回の受賞曲水原弘の「黒い花びら」から各年の受賞曲を一曲一曲口ずさみはじめ、なぜか歌謡オンパレード大会に。


私たちの怒濤のしゃべりのスピードに完全に乗り遅れたket氏は、ケータイの録音機能を使って、私とくりさんがい〜い気分で佐良直美いいじゃないの幸せならば」や黛ジュンの「天使の誘惑」、八代亜紀の「雨の慕情」などを歌っている様を録音しておりました。そんなの録音してどうするんだよ......


昭和ゴシップにも飽きたら、私のノートPCで日記才人やテキスト庵やはてなアンテナを見ながら、
「うわ、この日記、サイアク〜」
「この人、絶対勘違いしてるよね〜」
「昔はこんなんじゃなかったのにね〜」
「てゆうかこのひとって、○○××△△(自主規制)」
「ほんとむかつくわ〜。だいたい、この日記っていっつも△△××○○(自主規制)」
「あ、この日記、またこんなにコメントついてる! いいなあ、人気者で」
「私も『いつも楽しみに読んでいます。ファンです』って言われてみたーい」
「人気者になりたーい」
「ギブミーアクセス!」


等々、web日記にまつわる独断と偏見と羨望に満ちた地獄耳トークが繰り広げられたのでした。


あああ、こんなはずでは......。毎日パンを焼き、ガーデニングをたしなみ、オペラを鑑賞し、おしゃれイタリアンレストランでお教室に通っちゃったりしている、お上品で知的なマダムとこりはいったいどこへ? 


喉が枯れるまで語り倒し、その夜は我がマンションのゲストルームに宿泊したくりさん。翌日の朝食時の話題は映画化が決まった「愛の流刑地」について。
主演に決まった役所広司に対し
「なぜ仕事を選ばない、役所??」
「日経に弱みでも握られているのか??」
「私は石田純一こそ適役だと思う。愛ルケ・菊爺における恋愛に関する勘違いっぷり、ボケっぷりは石田純一にこそ似つかわしい」
「いいや、石田純一では客は呼べまい。ここはやはり役所だろう。その仕事が役所広司にとってプラスかどうかはともかく」
「いや、石田純一主演にして、共演に長谷川理恵を持ってくれば、役所以上に客が呼べる」
.....と丁々発止のディスカッションを交わした後、
「せっかくだからこれまでの『愛ルケ』のアウトラインをおさらいしましょう」と、愛ルケウォッチサイトのログを2時間かけて読み込み、とどめに、近所に新しくできたメイド喫茶「萌るん」にくりさんをお連れし、長く激しかった高濃度オフはようやく終わったのでした。


わざわざ佐賀から遠路はるばるやってきたのにひたすら昭和ゴシップとweb日記地獄耳トーク愛ルケ......。いい歳した大人が夜更かししてまで話す内容かと、我に返ると情けなくもありますが、いやあ、実に充実した、深く激しい夜でした。意地の悪さとゴシップ好きにかけてはかなり自信がわる私たち。こんなに血湧き肉躍る会話というのも珍しい。まさにツーといえばカー。二人でコンビ組んで「エンタの神様」に出ようかと思うくらいです。かなり毒がきついので、一般人にはお勧めできませんが。途中で合流したオットもketさんも、後半かなり引いていたもんね......。というわけで、くりさん、お疲れ様でした。またぜひつくばへ! 


ていうか、つくばでも佐賀でも話す内容は同じだと思うけど。