くーるーしさにぃ 負けた〜 いいえ〜 自分にぃ 負けた〜

――と、ザ★昭和な替え歌、これの元歌を知っているあなたは昭和人。平成なあなたのために一応元歌をはっときますね。


昨日の夜からこの自作の替え歌ばかりを口ずさんでいるワタクシです。
27日の日曜日、群馬県嬬恋村で開催された人生2回目のロードレース「嬬恋高原キャベツマラソン」が無事終わりました。タイムは1時間12分12秒。35歳以上50歳未満の女子80人中36位でした。


大会パンフレットに「日本一ハードなロードレースにようこそ」と大書されていますが、このうたい文句はマジでした。高低差200メートル。コース全体を通して平坦な場所がほとんどなく、前半は転がり落ちるように急坂を下り、後半はひたすら登って登って、上り詰めたところにゴールがあります。キツイ!とにかくキツかった!!「鉛のように重い足」という慣用句を生まれて初めて体感しました。


もとよりタイムにはこだわらず、とにかく楽しく、無理なく「走り」たい。唯一のルールは「歩かない」こと、と自分に言い聞かせて、前回のあやはし海中ロードレースはなんとか「完走」。タイムは凡庸でしたが「走り通した!」という達成感といったらなかったです。


しかし、今回は......歩いてしまいました。この日のために、月間100kmをコンスタントに走り、筋トレをし、準備万端調整万全で臨んだはずなのに......。後半8km付近からゴールまで続く最も勾配のキツイ坂の途中で歩いてしまいました。どんなに頑張っても足が前に出ない、心臓がバクバクする、目がかすむ......くねくねと続く坂はどこまでも遠く、いつになったらゴールが見えるのか見当もつかない。1mが1kmに感じられる。マジ体力の限界!


でも、私のルールは「歩かない」ことだよ! どんなにのろくてもよたよたでも、とにかく10km、走らなきゃ。ほんのちょっとでも体を浮かせなきゃ、と頭では号令かけているのですが、やっぱりダメ。体力的にきつかったのはもちろんですが、ふと気づくと周囲のランナーたちがほとんど歩いているが目に入り、「みんなが歩いてるんだもん、いいよね、私も歩いちゃえ」って思ってしまったんですよね。体力に負けたんじゃない、自分に負けたのです。


前回のレースでは、周囲のランナーたちが軽快に走っているのに吊られて、普段以上の力が出て練習の時よりずっといいタイムでゴールできたのですが、その「周りに吊られる」力が、今回は逆に作用したんですね。みんなが歩いているから私だって......という気持ちになってしまった。そもそも私は、誰のために、何のために走っているのか? みんなと足並みをそろえるために走っているんじゃない、自分のため、自分が納得するために走っているんじゃないか。なのになのに、「みんなが歩いているから私だって」なんて気持ちになってしまったことが情けない。悔しい。


今回のレースはご近所のラン友・ketket夫妻と一緒に参加したのですが、ketketさんは初レース参加ながら55分25秒という好タイムで見事「完走」。「ほんときつかったですよ」と言いながらも歩かなかったのはほんとにエライ!すなおに尊敬しちゃいます。


でもまあ、結果は不本意ですが、周囲を山々に囲まれた広大なキャベツ畑の中のコースは美しく爽快。体力的に余裕があれば記念写真撮りたいくらいでした。嬬恋村の人々による大会運営もアットホームできめ細かく、実に心温まるものでした。受付をすませると同時に手渡される参加賞の袋の中に、様々な記念品と一緒にバナナが1本入っていたのはランナーの気持ちをよくわかっているうれしい気配りでした。走った後に食べたバナナのおいしかったこと!


そして、今回実感したのは、やっぱりレースは仲間と一緒に走った方が楽しい!ということ。
スタート前に「いやあ、ドキドキするねえ」「完走できるかなあ」「とにかく楽しんで走ろう!」と励まし合い、ゴールの後には「きつかったねえ」「暑かったねえ」「でも頑張ったよ、エライ!」とお互いの健闘をたたえ合うことができる仲間の存在は、レースの楽しみを何倍にもしてくれます。ketket夫妻には長時間車の運転をしてもらい、宿の手配から何から何までほんとうにお世話になりました。つくばに着いてから居酒屋で打ち上げをしたのですが、そのときのお酒、おいしかったねえ!同じ分だけ汗を流した仲間だからこそ味わえる醍醐味です。


そんなわけで、悲喜こもごものセカンドレース。次回のレースは絶対絶対「完走」で。とりあえず照準は10月24日の久米島マラソンです。今度はハーフに挑戦するぞ!


......その前に、この強烈な筋肉痛を早く治さなければ。走り始めて7ヶ月。ここまでひどい筋肉痛は初めてです。やっぱり「日本一ハードなロードレース」はダテじゃないわ。



参加賞のTシャツと嬬恋高原キャベツ。甘くてやわらかくておいしかった!