顔がすべてじゃありません

昨日の日記のコメント欄で話題になったショパンについて。


ショパンっていったら、そりゃあもうロマンティックの代名詞みたいな作曲家である。流麗で憂愁を帯びた甘い調べ、ジョルジュ・サンドとの悲恋のエピソード。なんといっても「ピアノの詩人」という最強のキャッチコピー。音楽の教科書で見た彼の肖像画も、彼のそんな儚く甘いイメージを増強するのに十分だった。



↑これですよ、これ。いかにも幸薄そうな、繊細そうな、少女マンガチックな容貌じゃないですか。


しかし、この写真を見るとその物憂げなイメージがちょっと崩れたかも......



なーんか、不機嫌そうなとっつきにくいおっさんじゃん!


この衝撃は、夭折の天才「檸檬」の梶井基次郎の写真を見たときの衝撃を思い起こさせた。「肺病」で早死にしたっつーから、もっとこう、線の細い感じをイメージしてたんだけどね。



その昔、「あなた」という曲で可憐で一途な女の子の心情を切々と歌い上げた小坂明子。その細く美しく甘い声、いかにも少女らしい、夢見がちな内容の歌詞。その後テレビに出てきた彼女を見て、いったい何人の男性が凍り付いたことだろう......。

たしか、この曲の中で、大きな窓のついた家で、子犬がいて、「あなた」がそばにいて、「わたし」は白いソファに座って、古い暖炉のそばでレースかなんか編んでるという内容だったけど、座ってレースなんか編まなくていいから、ちょっとその辺走ってらっしゃい、って感じ(笑)


人間、顔がすべてじゃないとは言うけど、顔もやはり重要です。