さらば青春のボディコン

急に思い立って、クローゼットの中を整理した。我が家の収納スペースは限られているし、服や本は放っておくといくらでも増殖する。季節ごとに厳しくチェックの目を光らせて、さっさと処分するに限る。今回は「2シーズン続けて着なかった服は捨てる!」という鉄則を定め、断固断行した。私のワードロープはユニクロ・綿100中心で、しかもバリエーションも貧弱だからあっという間に片づいた。処分品と決まった服をビニールロープでぐるぐるまきにして、「資源ゴミ」に持っていこうとしたんだけど、いざとなると「これ肌寒くなったときにちょこっと羽織るのに便利なのよね〜」「これ、毛玉がやたら出るんだけど愛着があるんだよなあ」「これ、けっこう高かったのよね〜」等々未練が出てきてしまってイカン。一番迷ったのは
「痩せたらまた着るかも」
という服。うううっ、心が揺れる。痩せたら着られるのに、でも私はどうせいつまでも痩せないんだから、やっぱり捨てるしかないんだわ......


今回処分した服の中で、一番思い出深いのがこの服。



大学入学のお祝いに買ってもらったワンピース。1990年の春、那覇国際通り沿いにあった「festival」というビルに入っていたブティックだったわ。まだバブルの残滓があったころで、このワンピースもウエストラインのあたりにぼんやりと「ボディコン」デザインの影響が見られます。
このワンピースと一緒に真珠のネックレスと本革のパンプスとベルベットのハンドバッグも一緒に買ってもらったなあ。


も〜う、このときの私ときたら1年の浪人の末、ようやく大学に合格して、しかもあこがれの東京暮らしということで、ものすごおおおおおく有頂天になっていたんだったわ。
入学式の写真を見ると、この「晴れ着」を着て、前髪をトサカみたいにくるんと立てて、派手なメイクでえらくかしこまっている私がいる。このワンピースはすごく気に入っていて、確か卒業式やクラス会、友人の結婚式にも着ていった記憶がある。私の20代前半の節目節目に着ていたものなのでなかなか捨てられずに10年以上も残しておいたんだけど、さすがにもう潮時。というわけで、最後に記念撮影。


このワンピースがするりと着られた時期もあったのよねえ、としばしシミジミ。