さんたさんへのてがみ さいしゅうばん

さんたさん、おひさしぶりです。
つくばのとこりです。おぼえているかな?

あれーというまに もう12がつですね。
いまごろ さんたさんは せかいじゅうのよいこたちの じゅうしょろくを せいりして ふくろのなかに ぷれぜんとを ぎゅうぎゅう つめているころなんだろうな。


むかしから くりすますがちかづいてくると とこりのまわりのおともだちは 
「さんたさんから ぐっちをもらった!」
「さんたさんから ぷらだをもらった!」
「さんたさんと ふらんすりょうりをたべた!」
「さんたさんと してぃーほてるにとまった!」
「こいびとはさんたくろーす!」


などといって うかれていたけど うまれてこのかた さんたさんは とこりのまえには ちーーっともあらわれてはくれなかったよね。
とこりは ずっとずっと さびしかったんだよ。うらぎられてばかりで すっかり とらうまになっちゃったんだよ。
いしはらまりこみたいに ばくろぼんでも かいちゃおうかとおもったんだよ。


でも だからといって とこりは さんたさんを うらんでないよ。


かんがえてみたら これまでのとこりは ずいぶん よくばりで わがままだったよね。
いつもいつも 
「あれがほしい」
「これがほしい」
「とこりがふこうなのは ○○○がないせいなんだ!」
「○○○さえあれば とこりのじんせいは もっとすてきになるのに!」
って もんくばっかりいってるんだもんね。
でも そんなふうに ほしがってばかりで もんくばっかりいっているじんせいは つまらないんだなあってことに とこりはきづいたの。


「みんなが とこりになにをしてくれるかを かんがえるまえに
とこりが みんなに なにをしてあげられるかを かんがえなさい」


と むかしの あめりかのだいとうりょうのひとが いっています。いいことばだなあ。


とこりも これまでの よくばりなこころを あらためて ただ ほしがるだけではなくて できるだけ いっぱいのひとたちに なにかしてあげたいなとおもうようになったの。
おとなのかいだんを ひとつのぼったんだよ。


みんなにしてあげられることって いったいなんだろう?
 とこりは いっしょうけんんめいかんがえました。そして おもいついたの。


とこりは おうちに おともだちをよんで じぶんでつくったおりょうりやおかしで おもてなしするのが だいすきなのです。
ふだんは きりぼしだいこんとか おからとか ふりかけとか きむちばっかりたべているけど おともだちがきたときには びーふしちゅーとか きっしゅとか てりーぬとか なるべくかっこいいなまえのおりょうりをつくってあげるんだよ。
そしておともだちが おおきなこえで「これ おいしいね。とこりさん おりょうりじょうずだね」っていってくれるまで ひきとめてあげるの。
みんな とても よろこんでくれるよ。


こんなふうに もっとたくさんほーむぱーてぃーをひらいて できるだけ たくさんのひとをまねいて いっぱいいっぱいよろこんでもらいなあとおもっているの。
おともだちだけじゃなくて ひとりぐらしのがくせいさんとか ふりーたーのひととか にーとのひととかにも かっちょいいなまえのおりょうりを たくさんつくってあげて よろこんでもらいたいし しあわせになってもらいたいの。
とこりが みんなのためにしてあげられることって それくらいなの。


だけど さいきん ちょっとなやんでいるの。


なんでかっていうと いっぱいいっぱいおともだちや ふりーたーのひとや にーとのひとを おうちにまねいて おもてなししてあげたいのに とこりのいえのりびんぐるーむは じゅうにじょうしかないので せいぜい5にんくらいの おともだちしか よべないからなの。
5にんいじょうのおともだちがきたら すわってもらう いすがないので ざぶとんをひいて ゆかに「ぺたり」と すわってもらっているの。ああ かわいそう。せっかく おうちにきてもらったのに ゆかに「ぺたり」だなんて。
とこりのいえの りびんぐが もうちょっとひろければ おおきなそふぁーや おおきな てーぶるが おけるから おともだちに つめたくてかたいゆかのうえに「ぺたり」なんて してもらわなくてもいいのにな。
しかも うちのりびんぐは ゆかだんぼうがついていないから きっとつめたさとかたさがほねみにしみることでえしょう。
ぢ や ひえしょう のひとには とてもつらいことだとおもいます。とこりの たいせつなおともだちのみんなに つらくかなしいおもいをさせているのかとおもうと とこりのちいさなむねが 「きゅん」ってなっちゃいます。


それから とこりは おともだちがきたら つぎからつぎへと おりょうりや のみものや おかしを だしてあげたいんだけど とこりのいえのきっちんは あまりおおきくないので すぐに よごれたおさらやこっぷがいっぱいになっちゃうの。
だからとこりは しょっちゅう おりょうりのてをとめて おさらやこっぷを じゃぶじゃぶ あらわなきゃいけないの。
おさらをあらっているあいだは おしゃべりも おりょうりも できないから おともだちに とってもさびしいおもいをさせているとおもうのです。


ああ かわいそう。もし とこりのいえのきっちんが もうちょっとひろくて 「しょっきあらいせんじょうき」っていうきかいがついていたら とこりのいえにくる おともだちに もっとたくさん おりょうりつくってあげられるし あとかたづけをきにせず じゃんじゃん こっぷやおさらをつかってあげられるのに。
おはなしもたくさんできて たのしませてあげることができるのに。
せっかくきてもらったおともだちに そんなつまらないおもいをさせているのかとおもうと とこりのちいさなむねが またしても「きゅん」ってなっちゃいます。


それからね さんたさん。
とこりがいますんでいるまんしょんは 「南西向き」なんだって。
「南西向き」っていうのは ごごにならないとおひさまのひかりがはいってこないので なつはいいけど いまくらいのきせつになると あさとてもさむいんだよ。それからね にしびがとてもきついので かーてんをしめているの。 
それからね 「南西」は ふうすいだと「うらきもん」になるみたいで ふうすいてきに あんまりよくないんだって。


とこりは ごぜんちゅうにっこうがはいってこなくても にしびがきつくても ふうすいてきに「うらきもん」になっても ちっともきにしないんだけど かわいそうなのは とこりのおうちにくるおともだちのひとたちなの。


せっかく たのしいきぶんになりたくて とこりのおうちにきたのに 「うらきもん」になる「南西向き」のりびんぐなんて あんまりじゃない? 
おともだちのみんなに そんなほうがくのへやにきてもらうなんて ざんねんでざんねんで とこりのちいさなむねが またも「きゅん」ってなります。
できれば おひさまがたくさんはいって せんたくものも がんがんかわいて 「うらきもん」じゃない みなみむきのりびんぐで くつろいでもらって すこしでもたのしいおもいをしてもらいたいな。


だからね さんたさん
とこりが あ とこりというか とこりのおともだちが いまほんとうにひつようとしているのは


「ひろくて みなみむきで おひさまがたくさんはいるりびんぐ」
「ゆかだんぼうしすてむ(ゆかに『ぺたり』してもつめたくないように)」
「りびんぐにおく かぐ(だいにんぐてーぶるとか そふぁーとか えきしょうおおがたてれびとか ほーむしあたーせっととか)」
「ひろいきっちん(ふるおーぷんのしょっきあらいせんじょうきつき)」
なんだよ。


そういう すてきなかんきょうで たのしく ほーむぱーてぃーができたら 「うんき」もあがって みんなにこにこたのしくて いきるきぼうがわいてくるとおもうんだ。みんながしあわせになれば それだけ ひとにやさしくなれるし それだけよりよいしゃかいになるとおもうんだ。


とこりは じぶんのことは ちょっともかんがえてないの。
ただただ とこりのまわりのおともだちが すこしでもしあわせになってくれれば それでとこりもしあわせなの。
こういうきもちのことを 「じんるいあい」っていうんじゃないかな。
まざーてれさと ちょっとにているかもしれません。


だから さんたさん。
こんどのくりすますには とこり じゃなくて とこりのおともだちやせかいのひとびとのしあわせのために あたらしい まんしょんをとどけてくれるとうれしいな。


じょうけんは

「全室南向き」
「リビング30畳以上(家具・家電完備 テレビはこれね)」
「床暖房システム完備」
「浴室乾燥機機能付き・浴室サイズは1720以上」
「サッシはペアガラス」
「高機能システムキッチン(食洗機はこれ)」
「駐車場・管理費無料」

くらいでいいの。

 
けど さんたさんは いま ねこのてもかりたいくらい いそがしいだろうから じょうけんにあった さいてきなぶっけんを りさーちするよゆうはないでしょう? 
だから とこり いっしょうけんめいさがしたの。
ぜんぶのじょうけんを まんぞくさせるぶっけんは あまりないけど とりあえず ここなら だきょうできるかな。
こうつうのべんもよさそうだし おかいものにもべんりそうだし これならとこりのおともだちも とってもよろこんでくれるとおもいます。


ああ つかれた。
とこりのおともだちがしあわせになるためにひつようなものを あさからねっとでいろいろしらべていたら とってもつかれちゃった。
じんるいあいってめがつかるね。ひとのためにできることをかんがえるのって たいへんなことなんだね。
でも みんなのためになにができるのかを かんがえるのって すごくわくわくするね。
こころがきれいになったかんじがします。
もういままでみたいに やたらとるくるーぜのおなべや でじたるいちがんれふかめらをほしがってばかりの よくばりとこりじゃないんだよ。


さんたさん。
うまれかわったとこりのために 12がつ25にちのあさには くつしたのなかに あたらしいまんしょんのけんりしょをいれておいてね。
あ? けいやくのためには じついんとか こせきとうほんとかも ひつようかな? 
これからねんまつで とこりもいそがしくて しやくしょとかにもなかなかいけなくなるので そうゆう もろもろのこまかいことは はやめにれんらくしてね。


さんたさん、とこりの ささやかなおねがいは いまのところ これだけです。
くりすますまで あと3しゅうかん。
ことしも せかいじゅうのよいこのために しあわせをわけてあげてね。みんながしあわせで へいわなくりすますをむかえることができるのを
とこりは ちいさなむねいっぱいに いのっています。

こころから さんたさんを しんじている つくばのとこりより。
×××


※ついしん※

まんしょんにすむようになると じどうてきについてくる「じゅうたくろーん」は
いらないよ。それは さんたさんが とっておいてね。

※ついしん2※
もし さんたさんが またしても とこりをねがいをきいてくれなくても とこりはうらみません。
さんたさんへの「かんしゃのきもち」をこめて
「ふぞろいなさんたさん」というばくろぼんを しゅっぱんします。
ぜんぶ じつめい にしちゃいますからね!