ヘアカット攻防

お友だちとランチの約束があって、久しぶりにおしゃれしてお化粧もしたので、その勢いで美容室に行きました。3ヶ月ぶりです。
気温の上昇とともに肩まで伸びた髪の毛が重くて暑くてかないません。仕事熱心なスタイリストさんのアドバイスで1年かけてちょっとずつ伸ばしてきましたが、もうもう限界。今日こそは絶対! 切るぞ! 昔のKyon2(昭和ード)みたいに刈り上げるぞ!


と、決心して行ったのに、
「とこりさーん、あとちょっと辛抱じゃないですか。いまが一番まとめづらくてめんどくさいかもしれないけど、もう少し伸ばせばセミロングになってぐっとまとめやすくなるし、スタイリングの幅も広がりますよ。絶対そっちの方が似合うから! 我慢しましょう? ね?」
と、懇願されました。
「切らせない! 絶対!」という、私より強固な意志があるようです。こんながさつなおばちゃんのために、そこまで親身になってくれる彼女の熱意にほだされ、ついに今回もヘアーカットならず......。


「首周りがスッキリして、正面から見たらショートボブみたいに見えるまとめ方」というのを教えてもらいました。ヘアピンを2本使って、後ろ髪をくるっとひねって留めるだけ、というものです。しかし、ぶきっちょ大魔王の私にそんな小ワザは使えません。本来ならば2本しか使わないはずのヘアピンですが、5本も使ってようやく崩れ落ちない程度にまとめることが出来ました。後頭部がまるで剣山のようです。それでもちょっと動くとまとめたはずの後ろ毛がはらはらと落ちてきます。


「大丈夫、大丈夫。このまとめ方が一番簡単なんだから。誰でも出来ますよ」
と言っていたスタイリストさんも、私の手つきがあまりにもドンくさいのでので
「とこりさんって、ほんとに不器用なんですね......」
マジでびっくりしていました。


「首周りがスッキリして正面から見たらショートボブみたいに見えるまとめ髪」は、もちろん一人では出来ないので、今朝も100均のヘアバンドでオールバックにしてバイトに出勤です。「ビューティー道」って、つらく、険しく、暑苦しいものなのね.....。ああ、ショートカットにしたい......。