「ひとり正太郎」の必需品

今日から9月、新学期ですね。楽しかった夏休みも終わって、がきんちょどもは学校へゴーバック。マンションのコミュニティールームで日がな一日大騒ぎしながらDS三昧していたハナタレ小僧達も今日から学校です。さぞかし憂鬱だろうなあ。ザマミロ(笑) やっと大人達の静かな日々が戻ってきました。


ところで、私の今年の夏の思い出は「一週間の断食体験」、これにつきたわけですが、あれから一月経過した現在、体重は断食終了時からほとんど変わりません。あまりにも変動がないので「ひょっとしたらこれが私の適正体重?」と思ってしまいます。こんな高水準の適正体重は困るわけですが。


断食後は味覚が非常に鋭敏になっていて、ファストフードやスナック菓子は全然食べられなかったのですが、こないだ、しばらくぶりに「ドンタコス」をつまんだら、「うめー」と思ってしまったので、本来のジャンクな舌に戻っているんでしょう。なんてことだ。一週間の断食効果、一ヶ月も持たず?


それでも、とりあえずしばらくは「ヘルシー路線」で行こうと決めているので、相変わらず朝はフレッシュニンジンジュースのみ、昼・夜は、野菜中心で動物性タンパク質は魚か鶏肉のみ、食後のデザート・間食は極力控えるという脂っ気・肉っ気のない食生活を続けています。どうしてもカロリー過剰になってしまう揚げ物はここ数ヶ月ほとんど口にしていません。昨晩の夕食は金目鯛の切り身でしたが、いままでだったら砂糖としょうゆでこっくりと煮あげたてりてり煮魚にするところを、昆布を敷いた蒸し器で酒蒸しにしてポン酢で食べました。香り高くジューシーでおいしかったです。付け合わせのプチトマトとアスパラガスも2段目の蒸し器でさっと蒸して、ポン酢で食べました。まあ、なんて淡泊な食卓。


私は自宅でパン教室なんかやっているくせに、普段は圧倒的にお米派で、一日一回は米を口にしないとやってられないほどのお米好き。お米に合うのは「お醤油+砂糖(みりん)+だし」の甘辛醤油味なんですよね〜。野菜でも肉でも魚でも、とにかくこの味付けにすればたいていOK。ご飯が美味しく食べられます。この味付けが、私のダイエットが今ひとつうまくいかない要因だな。どうしたってご飯が進んじゃうもの。塩分も多めになっちゃうし。


だから最近は「『あまから醤油味』以外の調理法を工夫する」を目標に掲げています。砂糖やしょうゆをあまり使わない、素材の味を生かした調理方法を考える。素材を生かした調理方法のために以前から懸案していたこれ
[rakuten:select-penguin:10006972:detail]
も購入。せっせと蒸し蒸しして食べています。



オットがいない一人の夕食の時も、いままではスーパーで1本50円の焼き鳥を買ってきて、缶チューハイで流し込んでおしまい、というジャンクっぷりだったのですが、そんな不健康な晩酌はもちろんイクナイ。スーパーの焼き鳥なんてどんな鶏肉使っているかわかったもんじゃないし、缶チューハイはついつい飲み過ぎちゃうもんね。どうせ飲むなら混ざりものがないきちんとしたお酒をちょびっと飲めばいいじゃん!


というわけで、最近のマイブームが「一人湯豆腐」です。
お豆腐とネギとエノキ、どうしても肉っ気が欲しいときは鶏のささみか鱈の切り身をざくざく切って、昆布だしが煮えたお鍋の中で温めてポン酢で食べるのです。鍋料理は時間がかかるので、ゆっくり満腹になるし、野菜もとれます。味付けはポン酢味だけなのでお酒を過ごすこともなく、ちょっといい日本酒をちびちびやるだけで満足満足。この暑いのに酔狂だな。池波正太郎か私は。


ところがここでひとつ問題が。もともと鍋料理って、座敷にちゃぶ台を置いてその上でぐつぐつ煮て食べるものなんですよね。食卓の位置が低めなので、座っていても鍋の中身がよく見えて箸で取り出しやすい。ところが、我が家のダイニングテーブルは高さ70センチあります。この上にカセットコンロを置いて、さらにその上に土鍋を置くと、鍋の位置がすごく高くなってしまい、中身も見えないので、具を取り出すのに腰を浮かせ気味にして鍋をのぞき込むようにしないとできません。始終目線を上下させなければならないので、なかなか落ち着いて食事できません。洋風のテーブルに鍋料理はちょっと無理があるんですね。


いろいろ悩んだ結果、高さのある卓上カセットコンロはやめて、薄型のIHヒーターに替えました。

いままでのカセットコンロの高さは五徳部分まで含めると15cmもありましたが、このIHヒーターは全高5cmくらい。熱源から鍋までの位置はだいぶ低くなりました。これなら目線も低くなり、鍋の中身がよく見えます。これで解決。めでたしめでたし。


......しかしここでまたひとつ問題が。IHヒーターはいままで使っていた土鍋が使えないのです。この土鍋、もう水を入れただけでだしが出るほど使い込んでいて気に入っていたんだけどなあ。IH対応の土鍋というのもいろいろ出回っていますが、どれもデザインがごつごつしていて好きになれません。それで仕方なく手持ちのルクルーゼの煮込み鍋

を土鍋代わりに使っていたのですが、それだと鍋自体に高さがありすぎて、鍋の中身が見えません。相変わらず腰を浮かせて鍋の中をのぞき込むようにして食べているので、けっこうなストレス。せっかくIHヒーターにした意味がないじゃーん! どうして誰も彼もが私の健康的な鍋ライフをじゃまするのかしら。私はいつになったら快適に鍋ができるの?


さらに私は考えました。今の私の鍋ライフにほんとうに求められているのは
浅くて
口径が広くて
IHに対応していて
一人分でも大きすぎず
見た目がかわいらしい鍋

なのです。できれば湯豆腐だけではなく他のお料理にも対応できればなおさらグー。


これらの条件を満たす「究極の一人鍋用鍋」を求めて日夜ネットを徘徊し、必死で探し回った結果、先日我が家にこれが届きました。

これなら浅くて広い。目線が下に来るので、中身もばっちり見えます。見た目も愛らしく、直径も22cmと手頃。これでようやく心静かに鍋ライフを満喫できます。また、このビュッフェ・キャセロールは、湯豆腐だけではなく、パエリヤやオーブン料理にも使えます。まさに最良のチョイス! スバラシイ!


これで我が家のルクルーゼは合計5つになってしまいました。以前から持っているダッチオーブンスキレットも含めると、ずっしり重い鋳鉄鍋が8個ほどあります。ちょっとしたバリケードが築けそうです。いくらなんでもちょっと鍋買いすぎ。二人家族なのに......。


仕方ないもんね、オサレでヘルシーな一人晩酌のためには必須の備品です。私の健康はオットの健康。二人で健康に長生きして幸せな老後。そのためなら、決して高くないはず。いわば「命をはぐくむ鍋」なのです。命がかかってるんだもん、オットも文句言わないはず。


と、へりくつこねて言い訳しつつ、せめて元を取るために今夜もせっせと湯豆腐します。何回湯豆腐すれば元が取れるんだろうか......。「ひとり正太郎」も楽じゃないよまったく。

池波正太郎の食卓 (新潮文庫)

池波正太郎の食卓 (新潮文庫)