そこそこエコ

私の住む街では、去年からスーパーのレジ袋が一律有料になりました。小さい袋で1枚3円、大きい袋だと5円。会計時に申し出て購入する仕組みです。


たかが5円、されど5円ですねえ。レジ待ち列の人々のほとんどが手にエコバッグ。いくらCO2削減!資源の無駄遣いMOTTAINAI!と旗を振られても動かなかった人心ですが、ひとたび自分の懐に直結となると即座にエコ袋実行です。すごいな。やはり「痛みをともなう改革」は必要か。


私も、お出かけ前の持ち物チェックでは、家の鍵、財布、ハンカチといっしょにエコバックも確認。うっかり忘れてしまったら、買い物をあきらめるか、持てる分は素手で持ち帰ります。こないだは、卵とお豆腐をショルダーバッグに入れ、明治ブルガリアヨーグルトを手に持ったまま駅前のスーパーから家まで帰りましたよ。


ところが、しこたま買い込んだ後に、持っていると思っていたエコバッグを忘れてきたと気づいたとき!もう、これが悔しくて!「レジ袋ください。大きい方」と言わなくてはならないあの気持ち、まさに「断腸の思い」ですよ。普段は家計管理にルーズで、折り込みチラシの安売り情報はめんどくさいんでチェックせず、「底値」「激安」「バーゲン」にも無頓着なくせに、5円のレジ袋を買うのが惜しい。なんなんでしょね、この心理は。少なくとも「エコ」ではない。「セコ」だ。


まあ、エコだろうがセコだろうが、レジ袋有料化の実施によって、資源の無駄遣いが抑制されるのならいいことです。地球に優しく、お財布にも優しく。


先日、近所のショッピングセンターで周辺地域の小中学生が作った「エコロジー標語」や「エコロジーポスター」が展示されているのを見たのですが、その中にこんな標語が。
「レジ袋 わざわざゴミを 買っている」
なかなか強烈。レジ袋=ゴミですか。確かに必要もないのになんでもかんでもビニール袋に入れたり包装したりするのは「ゴミ」かもしれないけど、レジ袋はレジ袋なりにけっこう使い道あったのよ。生ゴミ入れたり旅行の時に下着入れたり冷蔵庫に入れる葉野菜包んだり……。今だって、たいていの家じゃある程度のレジ袋のストックがないと困るはず。


いままでけっこう便利に使っていたのに「ゴミ」はちょっとかわいそう。そんなに目の敵にしなくてもいいじゃんねえ? 要は「使うのは必要な分だけ」ってことですよ。


しかし、この流れだと、レジ袋や包材の製造業者は大変でしょうね。うまく業種転換できてるんでしょうか? 「地球に優しく」ムダを切り捨てるのはいいんだけど、切り捨てられた人やモノへも「優しく」してあげたいものです。いままで世話になってきたんだから。